片柳すすむ

かたやなぎ 進
日本共産党前川崎市議会議員
市議会傍聴レポート(議会活動報告)

地域に図書館を増やし、資料費の引き上げを

2021年9月30日

9月27日の決算審査特別委員会・文教分科会で、『教育文化会館・労働会館の再編計画』について質問しました。質問と答弁を紹介します。

(正式な議事録ではありません。後ほど議会から発表される議事録をご確認ください)

①図書館の資料費の推移は

13款6項5目、図書館費についてです。図書の購入などにかかわる資料費(*)について昨年度までの5年度の推移を伺います。

答弁①

図書館の資料費についての御質問でございますが、

平成28年度決算額は約1億1232万1千円、29年度は約1億9289万円、30年度は 約1億527万3千円、令和元年度は 約1億 783万2千円、2年度は 約1億117万4千円でございます。

②市民アンケートの「利用してみたい図書館」は

4年間で1千万円減ということです。

今年3月の「今後の市民館・図書館のあり方」が策定された際のパブリックコメントには、「誰でもいつでも気軽に行ける身近な図書館、分館を増やしてください」という意見が244件も寄せられるなど、市民の「図書館を増やしてほしい」との声は根強いものがあります。

そこで、2019年度に本市が行った市民アンケートの「どんな図書館を利用してみたいか」との質問への回答の、上位3項目とその構成比について伺います。

答弁②

市民アンケートにおける図書館についての御質問でございますが、

本アンケートにおける「利用してみたい図書館」の回答につきましては、「自宅や職場からアクセスしやすい」が16.7%と最も多く、以下、「関心のあるイベントや講座などに参加できる」が11.0%、「飲食ができるスペースがある」が10.3%となっております。

③市民願いにこたえ、図書館を増やす計画の検討を

市民の「身近なところに図書館がほしい」というニーズは明らかですが、『今後の市民館・図書館のあり方』では、「現在の施設を基本とする」として図書館の増設計画は打ち出されませんでした。

文部科学省は自治体に図書館設置の努力目標を持つように求め、その参考値として政令市では17.5館を目指すべきとされており、18館程度を目指して図書館を増やすことが必要と思います。今後、図書館を増やす計画を検討すべきと思いますが、伺います。

答弁③

今後の図書館整備についての御質問でございますが、本市では、現在、各区地区館及び分館・閲覧所の13館を中心とした図書館サービスに加え、自動車文庫や大学図書館、近隣自治体との相互連携の取組など、図書館施設以外での取組を進めております。

現在、新たな施設の整備の予定はございませんが、今後の市民館・図書館のあり方において、 1CTを活用した新たなサービスの導入や、他施設との連携による貸出・返却ポイントの設置等の可能性について検討していくこととしており、これらの取組により図書館サービスの充実を図ってまいりたいと考えております。

④「図書館に必要なもの」のアンケート結果は

2019年度には図書館利用者にもアンケートを行っています。その中の「これからの図書館に必要と思うもの」のうち「資料や相談に関すること」の設問への回答の上位3項目とその構成比について伺います。

答弁④

図書館利用者アンケートについての御質問でございますが、本アンケートの「これからの図書館に必要と思うもの」のうち、「資料や相談に関すること」の回答につきましては、「本の充実」が68.6%と最も多く、以下、「雑誌の充実」が21.5%、「さまざまな講座・講演会の実施」が14.2%となっております。

⑤資料費の抜本的な引き上げを

他を大きく引き離して圧倒的に「本の充実」が多くなっています。

先ほどあげた文科省の示す目標の参考値、2011年版では、政令市の図書館の市民一人あたりの資料費は268.6円を目指すべきとされていましたが、本市は74円で下から3番目、静岡市や北九州市の3分の1以下、昨年度の数字では市民一人あたり65円まで下がっています。市民からの強い要望があるのですから、資料費を抜本的に引き上げるべきですが、伺います。

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(2021年3月の予算審査特別委員会で使用した表)

答弁⑤

図書館資料費についての御質問でございますが、市民の多様な読書ニーズへの対応を図るためには、図書資料の充実は重要であると考えており、集中選定による図書・資料の購入や各館での分担収集による保存等、蔵書構築の考え方を整理しながら効率的・効果的な図書・資料の収集・保存を図っているところです。

図書館資料費につきましては、今後も必要な予算の確保に努めるとともに、予算の有効活用を図りながら、市民の読書環境の整備に取り組んでまいります。

意見・要望

「必要な予算の確保に努める」とのことです。市民の願いは明らかですので、しっかり取り組んでいただくよう要望して質問を終わります。

片柳すすむ

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