この欄にも書いてきましたが、川崎市の防災を考える中で、昔の川崎区の地形や多摩川について考えるようになり、川崎の民話などにも興味を持つようになりました。先日は故・萩坂昇さん著の「川崎の民話と伝説」を議会図書館で見つけて読みました。
この本にいまも京急川崎駅近くにある『宗三寺の亀』の話があります。僧侶と親しくなった亀が川の氾濫に立ち向かいお堂を守った(そのお堂が後の宗三寺になった)、という話です。
今の宗三寺は川から離れていますが、昔の多摩川は現在の幸区河原町付近から尻手駅、堤根、銀柳街、本町ポンプ場へ流れていたそうですから、『宗三寺の亀』は川崎宿の人々が多摩川の氾濫とたたかった話ということです。
先人たちの知恵に学び多摩川の堤防強化などの提言をさらにしていきたいと思います。
『川崎の民話と伝説』より「宗三寺の亀」の挿絵 *新聞折り込みの市政報告チラシでこの記事をご覧になった方から「宋三寺」ではなく「宗三寺」ではないか、と指摘がありました。お詫びして訂正いたします。 |