片柳すすむ

かたやなぎ 進
日本共産党前川崎市議会議員
市議会傍聴レポート(議会活動報告) 活動レポート

保育士修学資金貸付制度「入学資金」「2年分の学費」もサポートする制度に【一般質問】

2019年7月4日

保育士の確保策として、保育士修学資金貸付制度についてうかがいます。

入学資金の貸付、入学後の1年間分も拡充を

本市の保育士修学資金貸付制度は、保育士養成学校の卒業時に就職準備金として20万円、卒業年次に学費相当の修学資金として毎月5万円を12か月、合計80万円まで貸し付ける制度で、市内で一定の期間、保育所等で勤務すれば、返済を免除するというものです。

修学資金 ディスプレイ 2

厚生労働省の要綱では、就職時に加え、入学時にも「入学準備金」として20万円まで、学費相当の修学資金も「2年間まで」とされています。つまり、最大160万円を貸付できる制度で国庫補助率は10分の9とされています。首都圏の都県・政令市を見れば、東京都・千葉県・埼玉県、さいたま市は、厚労省の上限の160万円までの貸付。千葉市はさらに市独自に上乗せをして入学時に30万円の貸付を行っています。

短大の場合だと、平均的には入学金が約25万円、授業料は約70万円、卒業まで170万円近くがかかります。それに対して本市の制度は、入学準備金と1年次の修学資金がないため、学生と保護者にとって、もっとも経済的に不安な入学直後の時期をサポートできません。

この間、学生時代の奨学金が返済できず破産した若者の例なども紹介してきましたが、そうした中で、保育士として働けば返済不要となるというこの貸付制度は重要です。

本市はなぜ、この制度で定める上限額まで設定しないのでしょうか。他の自治体も参考にしながら、厚労省の補助を上限まで活用して、入学資金の貸付、入学後の1年間も貸付期間に含めて拡充する方向に踏み出すべきと思いますが、こども未来局長に伺います。

こども未来局長の答弁

保育士修学資金貸付制度についての御質問でございますが、本貸付制度の対象となる保育士養成施設の学生は、保育士だけではなく、幼稚園教諭等の選択肢もあることから、保育士以外の進路を選択した学生の将来的な負担等を考慮して、多くの学生が進路選択を行う最終学年次を貸付期間としているところでございます。

本市の貸付制度については、申請者の住所や保育士養成施設の所在地についての要件を設けておらず、市外の学生も広く利用することを可能としていることから、市内保育所等への就職及び定着促進に大きな効果をもたらすものと考えております。

今後も引き続き、市内外へPRするとともに、他の自治体の事例等も踏まえながら、より多くの保育人材の確保に繋がるよう、検討を進めてまいります。

意見・要望 保育士の処遇改善含めて充実を

「他自治体の事例も踏まえながら~検討を進める」との答弁でした。保育士をめざす学生の皆さんを支え、保育士の不足を解消に向かえるよう制度の拡充を要望します。また処遇改善策全体を充実させることもあわせて要望いたします。

片柳すすむ

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