片柳すすむ

かたやなぎ 進
日本共産党前川崎市議会議員
活動レポート

「ヘイトスピーチ許さない」オールかわさきの力

2016年2月4日

すでに報道されているとおり、1月31日に口汚く民族差別を振りまく「ヘイトデモ」が極右勢力によって川崎区内で行われました。しかも前回11月8日に続き、大島3丁目から在日コリアンの集住地域の方向に差別デモが進もうとする、という被差別当事者を巻き込む最悪のコースを通ろうとするものでした。
感動的だったのは、100団体が賛同した「ヘイトスピーチに反対する川崎市民ネットワーク」のよびかけで1000人をこえる皆さんが集まった反対行動の結果、在日コリアン集住地域を通させなかったことです。

落ち着いてきたところで、あらためて当日の自分の動きを振り返りたいと思います。
「市民ネットワーク」は12:30~13:30に川崎駅東口で街頭宣伝を呼びかけており、日本共産党としてもこの行動に参加しました。多くの市民のみなさんはじめ、他地域も含めて党員・後援会員・支持者のみなさん・民主団体のみなさんも多く参加されていました。実に300人の駅頭宣伝!駅頭で演説をしていると「チラシはありますか?」「○×教会から参加したのですが、この後は富士見公園に行けばいいのですか?」など次々面識のない方から声をかけられました。まさに『オールかわさき』の力を感じました。「毎日党地区委員会事務所に赤旗を買いに来るおっちゃん」などもプラカードを持って参加していて、「胸アツ」でした。駅頭宣伝の後、ヘイト集会の行われる富士見公園に移動し、抗議行動に私も参加しました。
富士見公園は我が家の最寄りの公園です。つい先日も子ども二人と近所の子どもと遊びまわりました。この日は近くでヘイトデモの出発を待ちながら、大島4丁目交差点から来る人たちと対話しましたが「そんな集会があるんじゃ遊べませんね」と残念そうに帰っていく父子もいました。「たまの休みに子どもと一緒に遊びたい」そんな貴重な父子のふれあいのひとときを奪うヘイトデモ、許せないと思いました。

今回も私は『デモ隊に先回りして近くの人に知らせる』役割をすることにしました。少しは顔を知られていること、演説に慣れていることなど地方議員の利点を活かして、住民のみなさんに「あれがヘイトスピーチだ」「周りで抗議しているのは、市民の立場での抗議行動だ」と知らせて、差別者を市民から引き剥がす、ということを目的にした行動です。
ヘイトデモがスタートし、佐野議員は特大「ヘイトスピーチ許さない」ポスター(凄く重かった…)を持って駆け回っていました。私はハンドマイクを自転車の前カゴに入れて、ヘイトデモ隊の行く先々に先回りして「これからひどい民族差別をするヘイトデモ隊が来ます」とアナウンスしました。『追分』交差点から大島3丁目方向に歩いていたおばちゃん3人は朝鮮語で会話していましたが、私のアナウンスを聞いて「あなたに賛成、差別はダメよ」とにっこりしていました。0131_3

『プラザ田島』前から水門通り商店街・桜本方面へ向かおうとする差別デモ隊を、抗議の市民が座り込みでが阻止している間、私は一つ先の「大島四つ角」交差点に行き、パチンコ屋から出てくるおっちゃん達などに「これから民族差別デモが来ます」と周知のハンドマイクミニ演説をしていました。
おっちゃん達は口々に「ヘイトスピーチか」「ヘイトスピーチだな」と言い、「駅前には何回か来ていたけど、こんなところまで来るんだな」と言っていました。意外と認知度が高いのだ、と思いました。『ニュース23』や神奈川新聞『時代の正体』などマスメディアの貴重な取り組みのおかげと思います。

JR川崎駅のバスターミナルで差別デモ隊と並び、最後の京急川崎駅付近で完全に並びました。集会で発言した例の中学生とお母さんのコールの目の前に立つことになりました。途中、胸が詰まって声が出なくなりました。なんとか途中から「差別はやめろ」とコールしましたが。
京急川崎で「ヘイトデモ隊」を間近に見たとき、なんとも言えない気分でした。どの顔もヘラヘラして怒っている私たち抗議者に手を振ってくる、その存在が現実から遊離しているような印象を持ちました。

他人の生活圏に他所から入り込み、ありもしない差別を振りまき、青少年を含む多くのマイノリティをざっくり傷つけていく―こんな差別扇動を許していいのか。言論の自由に配慮することは必要です。しかし、繰り返し在日コリアンの集住地域にめがけて差別扇動を行うデモ隊を通らせることを許せるはずがない、この2回のヘイトデモで身にしみました。
23日の「ヘイトスピーチ許さない・オールかわさき集会」で金哲敏弁護士が言われていたように、「言論の自由」を重視する立場の専門家と、ヘイトスピーチの法規制を求める専門家が力あわせて、規制の方向を見出していくことが緊急に求められているのだと思います。
ヘイトスピーチが放置されれば「ヘイトクライム」を生む、ということは私たち日本共産党員の先輩が戦前・関東大震災の際に身を持って経験したこと(詳しく知りたい方は「亀戸事件」で検索してみてください。河合義虎とともに犠牲になった平澤計七は私の遠い親戚にあたります)でもあります。多くのみなさんに意見を伺いながら取り組みたいと思います。もちろん、地域でのヘイトスピーチ反対の取り組みには今後も全力をつくします。

 

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はたの君枝衆議院議員、あさか由香参院神奈川選挙区予定候補も、忙しいなか抗議に加わりました

片柳すすむ

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