片柳すすむ

かたやなぎ 進
日本共産党川崎市議会議員
議会活動報告

給食の安全のためにも、公契約の最低報酬下限額を少なくとも1000円以上に-学校給食の特定業務委託について質問

2015年9月19日

9月17日の決算審査特別委員会・総務分科会で学校給食の特定業務委託の人件費について質問しました。質問と答弁をご紹介いたします。

○質問・片柳すすむ:小学校調理委託の一人あたりの人件費(時給)は?

13款7項2目学校給食費の、小学校等給食調理業務委託料について伺います。この中の人件費と、調理員一人当たりの時間額について伺います。来年度以降は公契約制度の対象となりますが、その場合に人件費の額をどのくらいと見込んでいるのでしょうか。伺います。

●答弁・健康教育課担当課長

給食調理業務委託料の内の人件費の額につきましては、これまで、特定業務委託契約の対象ではありませんでしたため把握できておりませんが、委託料予算の積算時の考え方から算出いたしますと、平成26年度の決算額12億4222万748円から想定される人件費は約9億6800万円でございます。
また、調理員一人当たり時給額につきましては、平成26年度4月現在で報告のありました委託従事者の人数から算出いたしますと、正規従業員とパート全人数の平均で約1,490円でございます。
平成28年度より給食調理業務委託も特定業務委託契約の対象となりますが、 3年間の長期継続契約であることから、今後の賃金上昇をより十層芳慮しながら予算の確保に努めてまいります。

○質問・片柳すすむ:実態はほぼ最低賃金の890円程度、公契約化はどう影響するか

パート単独での時給額はわからないが平均は1490円ほどとのことでした。そこで、私が川崎市の学校給食調理を委託している会社の求人情報をインターネットで検索したところ、「川崎市幸区の小学校 時給890円」「宮前区の小学校 時給887円」と、いずれもほぼ現行の最低賃金額887円の周辺に張り付く状況でした。
こうした状況で公契約制度を導入することになります。その際に契約額を従前どおりとすれば、パートの時給額を特定業務委託の最低報酬下限額である928円以上にするためには、正社員の賃下げをするか、給食の質を下げるか、という選択をせざるを得なくなります。
パート調理員の給与がほぼ最低賃金という実態をどうとらえているのか、そのもとで公契約化するとどんな影響があると考えているのか、あわせて伺います。

●答弁・健康教育課担当課長

調理業務委託におきましては、配置人数や賃金額は、受託者が決定するものでございますので、従事者の募集時に提示される賃金は、地域の実情を踏まえ業務実施に必要な人員を確保できるよう芳慮し、受託者において適正に決定しているものと考えております。
平成28年度からの公契約制度の導入につきましては、全体として賃金の底上げ効果がございますので、従事者の金銭的理由による離職が減り、業務の安定的な提供が期待できるものと考えております。

○意見要望・片柳すすむ:給食の安全のためにも、公契約の最低報酬下限額を少なくとも1000円以上に

中学校給食も始まります。給食調理で働く人の労働条件を保障することは、安全でおいしい給食の質を担保することにもつながります。こどもたちの食の安全を保障できる委託のあり方にするよう求めておきます。

さて時給910円というのはどのような水準でしょうか。この間公契約制度の対象となっている特定業務委託の職場では、30代の職員が「国保料や年金などが払えない」「時給910円では生活できないからダブルワークをせざるを得ない」との声が上がっています。
県内で最低賃金の引き上げを求める裁判が行われていますが、原告たちはこの裁判で以下のように陳述しています。
26歳の女性は「老人ホームの調理補助で働いています。時給910円で月の給料は手取り13万円です。生活費や社会保険料の支払いもあり、洋服は4000円内でいいものを見つけようと店をまわっている。飲み会は金銭的に厳しいから、と断らざるを得ない。結婚してもいい年だけれども、経済的にやって行けるか不安で、結婚できるのかと不安に思う。」「時給が1000円になっても14万円と少しにしかならず独立するには足りないが、今より生活は楽になる。せめて時給を1000円にしていただきたい」と、
2人の子どものいる34歳の男性、この方は川崎市の業務委託で働いている方です。この男性は「2箇所でパートの保育士として働いているが、それぞれ時給940円と910円となったものの、妻が病気がちで家事育児の必要があり長時間働けず、電気製品などまったく買い換える余裕がなく、子どもの将来が不安だ」と、語っています。

公契約の特定業務委託の最低報酬下限額は、来年4月から時給928円に引き上げられますが、こうした実態を見れば最低1000円への引き上げ、税金・年金などを払って結婚子育てをしていくためには1400円を超えてさらなる引き上げが必要だと考えます。
給食調理業務の公契約化にむけて、そうした実情もふまえて安定した業務の提供ができるように委託契約をしていただくように求めます。また本来であれば財政局に要望することかとも思いますので、今後も引き続き議論していきたいと思います。


最賃と作業報酬下限額の比較

参考につくった、神奈川県の最低賃金額と、川崎市の公契約制度の特定業務委託契約の最低報酬下限額の比較表です。
制定当初と比べ、最低賃金に近づいてきているのがわかります。

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