片柳すすむ

かたやなぎ 進
日本共産党前川崎市議会議員
市議会傍聴レポート(議会活動報告)

代表質問ー宗田団長が「『命の選別』を行ったことを反省すべき」と追及

2021年3月2日

きょうの市議会本会議、代表質問と追加議案に対する代表質疑で夜8時過ぎまでかかる大変な一日でした。

代表質問には宗田市議団長が立ちました。新型コロナに関わる医療提供体制や高齢者施設・障害者施設での119番通報を制限した通知について、福田市長との間で大変なやり取りになりました。

最大2338人の自宅療養者「搬送できない」事態

1月中旬には川崎市の医療体制はひっ迫、急激に体温が上がった自宅療養のコロナ患者が救急車を呼んだものの、救急隊は家の前で2時間時半搬送先を探す事態で、救急隊員が言うにはその時点で600人の搬送待ちの方がいたとのこと。1月25日の川崎市の自宅療養者は2338人、全県の8割を占めました。

第2波の夏以降私たちが医療機関への財政支援やコロナ病床の増加、宿泊療養施設の設置などを求めてきましたが、市が即応病床を増やしたのは12月1日になってからで、宿泊療養施設も確保しませんでした。市立病院では医師の増員もなく看護師は11人減る、医療機関への独自の財政支援も行いませんでした。

市が「119番通報を制限する」通知を出した

そうした中で、1月18日に市は「病床に余力がないので高齢者・障害者施設でコロナ陽性者が出ても119番をせず、自施設での療養継続をお願いしたい」という文書を出しました。この文書は「呼吸状態の著しい悪化、意識状態の著しい低下、24時間以上食事も水分も取れない状態などの場合は区役所に入院調整を依頼すること」「夜間には対応できないので翌朝に区役所に依頼すること」「施設からの119番依頼は重症・急変時に限る」というものです。それまで高齢者・障害者施設でコロナ患者が出た場合は、クラスター発生の危惧から「原則入院」とされていたのに、119番依頼を拒否する、あってはならない通知だと迫りました。

質問に対し市長は、入院制限や119番通報を制限したのは「命を優先した対応だった」と述べました。

『命の選別』は許されない、と追及

宗田団長は、「本来入院すべき人を自宅療養にしたり、福祉施設からの119番通報を制限するのは『命の優先』ではなく『命の選別だ』」と厳しく批判し、本来やってはならないことをやったと認めるべきだと繰り返し追及しましたが、最後まで市長は認めず、最後には「何の想定も準備もせずに放置したという指摘は全く当たらない。仕組みを理解していないのか、理解しようとしないのではないか」とひどい答弁を行いました。

宗田議員は「指摘は当たらない、と市長は言ったが、事実として市が準備したのは県から言われたことだけで、県がやるというまで宿泊療養施設も即応病床も増やしてこなかったではないか」と反論。「市民や福祉施設に入院や119番の制限をするという『命の選別』をしたことに対する反省の言葉が一言もなく、二度と起こしてはならないという決意もなかった」と述べて、変異株による第4波に備え二度と医療崩壊を起こさないよう検査と医療体制の拡充を求めました。

片柳すすむ

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