片柳すすむ

かたやなぎ 進
日本共産党川崎市議会議員
議会活動報告

「女子生徒もズボン着用可の学校が増えている」など、SOGI(性的マイノリティ)支援策が前進ー一般質問

2020年6月26日

きょう6月26日に一般質問を行いました。質問テーマは、①富士見公園こども広場に安全な大型遊具を、②労働会館ホールの施設・設備更新を、③ホームレス対策の充実を、④SOGI(性的マイノリティ)への支援充実を、の4点です。今回は『④SOGI(性的マイノリティ)への支援充実を』について報告します。


結論的なことから言うと

★(人権施策推進協議会の答申は)実施すべきと判断したものから順次取組を進めたい

中学校で女子生徒用のスラックスを導入した学校が増え、生徒手帳の服装について記載した欄で男女の区別なく表記を統一した学校も出てきている

という大きな前進がありました。

↓それでは以下、質問と答弁の本文です(これは議事録ではありません。正式な議事録は後日議会から発表されます)↓


SOGIに係る施策についてです。

「SOGI」とは、

SOGI1

恋愛・性愛がどの性別を対象とするかという「性的指向」と、

SOGI2

人が体の性とは別に自らの性をどう認識しているかという「性自認」を合わせた言葉です。
私たちは「LGBT」よりも、正確な「SOGI」という言葉を基本的に使っています。

質問① 同性パートナー等も緊急の場合、救急車に同乗できるか

コロナに関わる不安にこたえる取り組みについて、まず消防局長に伺います。
複数の当事者団体によるアンケートでは「もしもの時にパートナーの治療の意思決定ができるのか」など、入院等の場合に家族として扱われるか不安、との内容が36%に及び、最大です。同性カップルは、家族生活の実態があっても法律上の婚姻ができず、「他人」と扱われがちなため、パートナーやその家族には「もしものとき救急車に同乗できるのか」という不安が強くあります。
消防庁長官の定める「救急業務実施基準」では「救急業務の実施に際し、傷病者の関係者が同乗を求めたときは、これに応ずるよう努める」とされています。本市においても同性パートナーやその家族が、法律婚の家族と同様に、救急車に同乗できる扱いとされているか、伺います。

答弁① 消防局長

救急搬送時の関係者の同乗についての御質問でございますが、本市の救急業務につきましては、「川崎市救急業務実施規程」により運用しておりまして、関係者から救急車への同乗を求められた場合には、応急処置を行うため、人数制限をする場合などを除き、応じることとしております。

質問② コロナ感染・疫学調査での意図しない「アウティング」を防げ

次に、コロナ感染や濃厚接触の場合のパートナーや家族への対応について健康福祉局長に伺います。コロナ感染の場合、行動歴などを聞き取る疫学調査が行われます。SOGI当事者からは「勤務先には同性パートナーと同居していることは隠している。パートナーが感染して『濃厚接触者だ』となれば、同居していることが知られてしまうのでは…」など、調査の過程で意図せずに性的指向が暴露されないか、という不安の声があります。
疫学調査などすべての場面でプライバシーの侵害や人格を傷つけないよう注意することを関係者に周知徹底すべきです。伺います。

答弁② 健康福祉局長

疫学調査についての御質問でございますが、
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の前文には、「感染症をめぐる状況の変化や感染症の患者等が置かれてきた状況を踏まえ、感染症の患者等の人権を尊重しつつ、感染症に迅速かつ適確に対応すること」と規定されております。また、公表にあたっては、同法第16条に、不当な差別・偏見が生じないように「個人情報の保護に留意しなければならない」とも規定されております。
これらのことは、全ての関係者が基本的事項として認識し、疫学調査などの場面にあたり、患者等のプライバシーの侵害や人格を傷つけることのないよう、留意しているところでございます。
今後につきましても、法の趣旨を踏まえつつ、適切に対応してまいりたいと存じます。

質問③ 同性パートナーを持つ市職員を法律婚と同じ扱いに

次に、同性パートナーの権利の拡大について総務企画局長に伺います。
本市はパートナーシップ宣誓制度実施の際「当事者の抱える生きづらさの解消や生活上の障壁を取り除くことが重要」と述べました。
その「障壁」の一つが、「職場の中で同性パートナーの取扱いが、法律婚の夫婦と同等ではない」ということです。ここに市が率先して取り組み、民間事業者にも広げていくべきです。市が、市職員の福利厚生について同性パートナーも法律婚と同等の扱いにする取り組みを、福利厚生団体とも協力して進めるべきです。総務企画局長に伺います。

答弁③ 総務企画局長

職員の福利厚生制度についての御質問でございますが、
本市職員の福利厚生団体である川崎市職員厚生会におきまして、平成30年1月から、性的マイノリティである会員がパートナーとの生活を営む場合も結婚祝金の給付対象とするなど、福利厚生制度の見直しに取り組んできたところでございます。
今後につきましても、本市のパートナーシップ宣誓制度の趣旨等を踏まえ、職員がより利用しやすい福利厚生制度となるよう、検討を進めてまいります。

意見

民間企業では弔慰金や慶弔休暇、出産祝い金、出産・育児・介護休暇、住宅手当、福利厚生施設の利用などを行っているところもあります。早急に法律婚と同等の取扱を具体化するよう要望します。

質問④ 川崎市も「SOGI対応指針」の策定を

「役所の窓口対応」も「障壁」として良くあげられます。パートナーシップ制度ができても役所の窓口は何も変わらない、ということがあってはなりません。
自治体が、SOGI当事者への『対応指針』を整備する動きが広がっています。SOGIの基礎知識をはじめ、窓口対応、災害対応、職場での対応、学校や課外活動など、市がかかわるすべての対応のあり方を示すものです。この間紹介してきた文京区や豊島区、千葉市などのように、対応指針を整備すべきですが、市民文化局長に伺います。

答弁④ 市民文化局長

性的マイノリティに係る取組についての御質問でございますが、
人権を尊重し、共に生きる社会を目指している本市といたしましては、これまで、研修などの機会を捉えて、性的マイノリティに対する理解力の向上に努めてまいりましたが、今般の「川崎市パートナーシップ宣誓制度」の創設を一つの契機として、職員一人ひとりが、より一層、性的マイノリティに対する理解を深めることは、大変重要なことと認識しており、引き続き、他都市における取組事例など、調査研究に努めてまいります。

質問⑤ 性的指向などを暴露する「アウティング」への対策を

次に人権施策推進協議会の答申の具体化について市民文化局長に伺います。
パートナーシップ制度は大きな一歩ですが、市役所に出向き職員の前で宣誓し署名できる方は限られています。大多数の、性的指向や性自認を公然と表に出せない方への取り組みこそ求められています。以後、答申の残る9項目について伺います。③答申の第2項目では、同意なく性的指向などを暴露する「アウティング」行為に対する具体的対策の検討を求めています。どう具体化するのか伺います。

答弁⑤ 市民文化局長

アウティング対策についての御質問でございますが、
アウティングにつきましては、 SOGIに関する個人情報が、本人の同意なく暴露されてしまうことをいい、これまで、研修などの機会を捉えて、重大な人権侵害に該当することを周知してまいりましたが、今般の「川崎市パートナーシップ宣誓制度」の創設を一つの契機として、その内容の充実を図り、引き続き、アウティングが行われないよう、その防止に努めてまいります。

質問⑥ 人権施策推進協議会が答申した項目の具体化を(市民文化局関係)

続いて、市民文化局長に伺います。

『項目3』の思春期における当事者のセクシュアリティの権利保護

SOGI k3

『項目4』のトランスジェンダーの性自認を尊重した権利保護

SOGI k4

『項目6』の有資格者による性的マイノリティの相談窓口の充実

SOGI k6

『項目7』の性の多様性の市民や事業所への啓発

SOGI k7

をどう考え、どう具体化するのか、伺います。

SOGI kawasaki

また、本市の相談窓口について、ウェブサイトの「性同一性障害についてのお悩みをお持ちの方へ」というタイトルでは、それ以外の当事者や性的指向に戸惑う方にとって相応しくないと指摘してきました。

SOGI chiba

一方、千葉市のウェブサイトは『「性自認」や「性的指向」についてお悩みの方へ』として、「からだの性とこころの性が一致しないことや、同性愛などに戸惑い、悩んでいる方へ、相談窓口をご紹介しています」として「千葉市LGBT電話相談」などを紹介しています。本市も相談窓口のあり方を「LGBT」などの分かりやすい用語に改め、性自認や性的指向に関して悩み、戸惑っている人も利用しやすいものに改めるべきですが、伺います。

答弁⑥ 市民文化局長

性的マイノリティに係る取組についての御質問でございますが、
本年3月に、「人権施策推進協議会」から答申された他の項目につきましては、個別に内容を精査し、優先度などを勘案した上で、実施すべきと判断したものから順次、取組を進めてまいりたいと考えております。
また、相談窓口につきましては、実態に見合った、より分かりやすい案内ができるよう、引き続き、関係局と協議を進めてまいります。

質問⑦ 人権施策推進協議会が答申した項目の具体化を(教育委員会関係)

教育次長にも、協議会の答申について伺います。

『項目3』の思春期のセクシュアリティに対する学校での権利保護の観点からのサポート

SOGI k3

『項目5』の性的マイノリティの子の親などへの情報アクセスへのサポート

SOGI k5

『項目8』の市立図書館や学校図書館に関連図書を備えること

SOGI k8

『項目9』の学校での教師や保護者、子どもに対する性的マイノリティの人権保護の教育・啓発と相談体制の整備

SOGI k9

『項目10』のトランスジェンダーの子どもに関する教職員の理解促進

SOGI k10

について、どう考えどう具体化するのか、伺います。

答弁⑦=教育次長

SOGIについての御質問でございますが、
教育委員会といたしましては、性的指向や性自認に関する教職員の理解を深め、すべての子どもたちが安心して過ごせる環境づくりを推進していくことは、大変重要であると認識しております。
はじめに、当事者である児童生徒の権利保護につきましては、これまでも「ありのままの自分」で生きるために「子どもの権利学習」を行ってまいりました。中学校においては、女子生徒用のスラックスを導入した学校が増えるとともに、生徒手帳の服装について記載した欄で男女の区別なく表記を統一した学校も出てきております。
このような事例を研修等で紹介し、児童生徒が安心して過ごせるよう、教職員の更なる意識の向上を図ってまいります。
次に、保護者への情報提供といたしましては、これまでもPTA人権研修会を開催し、相談窓口の紹介を行ってまいりましたが、今後も様々な刊行物に相談機関を掲載するなど周知に努めてまいります。
次に、市立図書館や学校図書館に多様な性に関する図書を備えることにつきましては、 SOGIに関する正しい知識を得るためにも大変有効であると考えておりますので、昨年度作成した「多様な性に関するブックリスト」を基に、選書に役立てられるよう取り組んでまいります。
次に、学校における啓発活動につきましては、教職員の理解の促進を図るため、ライフステージに応じた研修において、文部科学省から発出されている「性同一性障害に係る児童生徒のきめ細かな対応の実施等について」を配付し、具体的な支援について研修を行っております。
また、各学校では、児童生徒の発達の段階を踏まえ、当事者を招いた講演会や、特別活動でSOGIについてふれるなど工夫をこらしながら学習活動を進めております。
さらに、児童生徒や保護者から相談があった場合には、スクールカウンセラーや専門医等を交えて情報共有を行い、児童生徒、保護者の意向に沿ったサポートを継続して行っているところでございます。
次に、トランスジェンダーの児童生徒につきましては、学校生活の各場面で教職員の適切な対応が必要なことから、引き続き具体的な支援についての研修を行ってまいりたいと考えております。

質問⑧ 「SOGI支援宣言」など明確なメッセージを

権利学習の中で性別にかかわらずスラックスを履けるようになど、生徒自身が主役になりつつ進めている中学校もあるとのことで、非常に重要な取り組みです。答申の全項目を進めるよう要望します。
最後に市長に伺います。7月1日に「宣誓制度」を開始するのは大きな転換点です。「まずパートナーシップ制度、次はこれ」と小出しにするのではなく、この機会に、性自認・性的指向について「悩んでいる人がいるんだ」「普段の生活を送ることじたいが大変なんだ」と広く市民が理解する機会とすることが、生活上の障壁をなくすために重要です。
これまで伺った―救急車への同乗、疫学調査などの中での意図しないアウティングへの配慮、市役所での同性パートナーへの同等の扱い、対応指針の整備と窓口での適切な対応、人権施策推進協議会の答申の具体化―これらをパッケージで周知して、「川崎市が正面からSOGIの問題に取り組んでいる」という姿を見せることが必要だと思いますが、伺います。
そして市長自らが明確なメッセージを打ち出すことが重要です。「SOGI支援宣言」として明確にメッセージを打ち出すことは、市民や事業者の協力を広く得ることにもつながる最大の周知啓発となると思いますが、伺います。

答弁⑧ 市長

性的マイノリティに係る取組についての御質問でございますが、
本年3月に、「人権施策推進協議会」から答申された他の項目などにつきましては、個別に内容を精査し、優先度などを勘案した上で、実施すべきと判断したものから、順次、取組を進めていくことが大切であると考えております。
人権を尊重し、共に生きる社会を目指している本市といたしましては、先ずは、「パートナーシップ宣誓制度」の趣旨が適切に理解され、安定的な制度運用の実現を図ることが重要であると認識しており、性的マイノリティ当事者に対する、より一層の社会的理解が進むよう、市民や事業者に対する周知に努めてまいります。

意見

必要な内部での調査や手続きを速やかに行ったうえで、全項目を具体化するよう要望します。質問を終わります。

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