片柳すすむ

かたやなぎ 進
日本共産党川崎市議会議員
活動レポート 議会活動報告

党綱領改定案の「世界の構造変化」の観点で、「人権条例」の議論(とくに自民の附帯決議案)を振り返る

2019年12月26日

先日の第8回中央委員会総会で、日本共産党綱領改定案が提案されました。

https://www.jcp.or.jp/web_jcp/2019/11/post-88.html

私は綱領改定案の見地から、この間の『人権条例』をどう見るかも含めて発言しました。

綱領改定案の「世界の構造変化」の目で見ると、日本の行った侵略戦争と植民地支配という現実を正面からとらえられない自民党政治の害悪があらためて明らかになるし、それはこの間の川崎市での「人権条例」にかかわる議論(特に自民党の附帯決議案)の中で鮮明になりました。

以下、発言原稿に手直しをしたものです。

■憲法貫く論戦―ヘイトスピーチ部分

ヘイトスピーチ問題にかかわって注目された川崎市「人権条例」について、日本共産党市議団はヘイトスピーチ許さないという立場を鮮明に街頭でも毎回宣伝に立ち、議会でもヘイトスピーチ被害の深刻さをふまえた論戦を行ってきました。

 同時にこの条例は全国で初めて言動に対して50万円の罰金が科せられるというものですから、治安維持法のように権力により濫用されることを防がなければなりません。いま実際に「あいちトリエンナーレ」や「しんゆり映画祭」など、政権や与党にとって都合の悪い表現を行政権力が規制しようという動きが起こっています。

だからこそ私たちは市議会で、「日本国憲法の全条項を守る」という党綱領の立場をふまえ、憲法21条の表現の自由や、同31条の適正手続きの保障(法律に基づかない処罰などは許されない、ということ)の観点で徹底的に議論してきました。弁護士の方々とは10回以上、憲法学者や法務省・総務省からも意見を聴いて議論に反映させました。その結果、素案から案になる段階で「変更点一覧表」が配布される(先日のブログをご参照ください⇒http://www.katayanagi-susumu.jp/archives/4127)ほど、憲法の原則を貫いた議論を行いました。

■障害者・LGBTの権利の到達を反映させる―人権全般部分

 もう一つは障害者やLGBTの権利の点から議論しました。

 障害者差別解消法により「不当な差別的取り扱い」とともに「合理的配慮をしなければならない」ということが位置付けられました(合理的配慮とは…聴覚に障害のある方が講演会に参加された場合、手話通訳者の前の席などに案内される権利があるというようなことです)。しかし、この「合理的配慮を欠くこと」「アウティング」について今回の条例では含まれていないし、禁止がされていないのです。

 これについても条例案の審議の中で問題点を指摘し、質疑の中で「一部は不当な差別的取り扱いに含まれる」と認めさせることができました。また、今回の「人権条例」が成立したもとでも、障害者差別解消法を具体化する条例を川崎市がつくれるということも認めさせることができました。

 日本共産党市議団は「憲法の観点」「障害者の権利」の2点から確認する重要な役割を果たして、賛成。条例案は全会一致(チーム無所属の2人の議員は退席)で可決されました。

 それと同時に、附帯決議案にかかわって自民党は「世界の構造変化」に対応できない姿を示しました。これについては後から触れます。

■綱領改定案の「世界の構造変化」―日本と北東アジアでのあらわれ

綱領改定案では、第二次大戦後の植民地体制の崩壊によって独立国・主権国家が増えたことが世界の構造変化を生み出しているということが強調されました。そしてその変化が「国民主権の民主主義」「平和の国際秩序」をさらに太い流れにしているという解明がされました。

私は、改定案の報告では触れられていないものの、そこには戦前の日本共産党の先輩たちのたたかいが大きく反映されていると感じました。綱領第1章では「(戦前の日本共産党は)…植民地である朝鮮・台湾の解放、アジアの植民地の完全独立をめざしてたたかった」と書かれています。このたたかいが植民地の解放につながり、世界の構造変化をとくにアジアでつくる1つの力となったことを確信にしたいと思います。

志位委員長の改定案の報告では、東南アジアとラテンアメリカでの構造変化にかかわる平和の地域づくりの前進などについて触れられていますが、私は「北東アジアがこの点でなぜ遅れているのか」という点を疑問に思いました。

□帝国主義、覇権・大国主義国と追随国に囲まれた北東アジア

私なりに考えてみると、志位報告で大国主義・覇権主義のあらわれを指摘されているロシアと中国、帝国主義のアメリカ、その米国に追随し他の覇権主義国にもまったくモノが言えない日本の自民党政治が結びつきあい覇権を争ったりしていることが、北東アジアの構造変化・民主主義や北東アジア地域の平和構築を阻害しているのだと思いました。

北東アジアの構造変化の芽は、香港や韓国で起こっている民主主義を求める動き、日本でのわが党の存在や市民と野党の共闘などがあげられると思います。こうした「芽」は、いまは大国とそれに追随する政治勢力の力で抑えられているけれども、日本の政治を変えれば、こうした本流・市民の力が力強く生きる北東アジアに大きく変わるのではないかと思います。

■「構造変化」に対応できないみじめさを示した自民党

 世界の本流である「構造変化」に対応できないみじめさを示したのが人権条例での自民党の姿だったのではないかと思います。

 日本会議など極右勢力は、人権条例に対し“外国人への差別だけは禁止して、日本人へのヘイトスピーチは禁止しない、日本人差別の条例だ”などと述べていました。

 それを受けたのか、自民党は「日本国民へのヘイトスピーチがあれば、罰則の改正も含め措置を講ずる」という主旨の附帯決議案を12月6日の文教委員会に提案。
http://www.katayanagi-susumu.jp/archives/4043

 それに対し共産党はじめ公明党、みらい(立憲+国民)が反対の意思を示したので、修正した附帯決議案(存在しない「日本人へのヘイトスピーチ」を念頭に置いていることは変わらない)を12月9日に提案しました。
http://www.katayanagi-susumu.jp/archives/4049

日本人へのヘイトスピーチなど全くありえず、ヘイトスピーチ解消法でもそんなことは想定されていません。
なぜ現在の川崎に在日朝鮮人の方々がおられコミュニティがあるのか、それは植民地支配のもと強制連行されたからです。それを認められない、植民地体制の崩壊を正面からとらえられず、歴史修正にしがみつこうとする自民党の姿が現れたのではないでしょうか。

 結局、若干の修正がされただけで主旨は大きく変わらない9日の修正版・附帯決議案に対し、公明党とみらいも賛成してしまい、文教委員会で附帯決議案に反対したのは共産党だけという結果になりました。

 この経過を見ると、あらためて党の世界論、綱領改定案の「世界の構造変化」の規定、また綱領第1章の侵略戦争と植民地支配に反対した党の戦前のたたかいが、いまの日本の政治の中で光っているのだと思います。

□米・中・ロに囲まれた北東アジア―「道理」で対抗できる政権が日本にできれば未来が開ける

世界の構造変化に対応した動きは、世界の本流であるからこそ、北東アジアでは米国・中国・ロシアの3つの大国に挟まれて強い抵抗にあっています。しかし、それと直面している日本で、これらの帝国主義・大国主義にもきっぱりと道理で対決できる政権ができれば、どれほど未来が開けるでしょうか

 そのためには野党連合政権をつくること、そのなかで日本共産党の役割を果たすことが必要です。また、そのためには党自身が強く大きくなること、世代的継承を果たさなければなりません。地域から、世界の構造変化も見据えて頑張りたいと思います。

(以上で発言を終わります)

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