片柳すすむ

かたやなぎ 進
日本共産党前川崎市議会議員
市議会傍聴レポート(議会活動報告)

一般質問=SOGI(同性パートナーシップ制度など)について

2019年12月13日

12月13日川崎市議会本会議で一般質問を行いました。これから5回に分けてテーマごとに報告します。1回目は「SOGI(LGBT)にかかわる施策について」の部分です。

質問 川崎市もパートナーシップ制度の導入、アウティング対策を

いわゆる同性パートナーシップ制度について伺います。同性パートナーは、婚姻関係にある夫婦と同様に生活を共にしていても、入院先の病院での面会ができない、手術の同意や説明・意思決定などができない、住宅ローンや賃貸住宅などを利用できない、などの不利益を被っています。

同性カップルなどの人権を保障するために、市として国に同性婚などの法制化を求めるべきですが伺います。まずその第一歩としてパートナーシップ制度に踏み出す自治体が、県内でも横須賀市、小田原市、鎌倉市に加え、横浜市などにも広がり続けています。本市もパートナーシップ制度を実施すべきですが、伺います。

SOGI

本人の了解を得ずに性自認や性的指向を暴露する「アウティング」についてですが、厚労省がいわゆる「パワハラ対策指針」の素案を策定し、『私的なことに過度に立ち入ること』として「労働者の性的指向・性自認や病歴、不妊治療等の機微な個人情報について、当該労働者の了解を得ずに他の労働者に暴露すること」をパワハラに該当する事例として明示しています。この指針に基づき本市としてはどのように対応を検討していくのか、総務企画局長に伺います。市民文化局長にも、アウティングに対する具体的対策について市がどのように踏み出すのか伺います。

答弁 総務企画局長

パワーハラスメントについての御質問でございますが、本市におきましては、「川崎市職員のセクシャルハラスメント、パワーハラスメント及び妊娠、出産、育児又は介護に関するハラスメントの防止に関する要ホ岡を整備し、ハラスメントに対する基本的取組方針を明らかにするとともに、リーフレット等を活用した庁内への周知・啓発や、各職場における自主考査等により、その防止に取り組んできたところでございます。

現在、国におきましては、パワーハラスメント対策が法制化され、職場におけるパワーハラスメントの具体的な内容や、事業主が雇用管理上講ずべき措置の内容等を定める指針について検討が進められており、来年1月には公表される予定となっております。

今後につきましては、同指針の内容を踏まえ、必要に応じて、本市要綱の改正や、リーフレットの内容の見直しを検討するなど、引き続き、ハラスメントの防止対策に取り組んでまいります。

答弁 市民文化局長

パートナーシップ制度についての御質問でございますが、はじめに、同性婚の法制化につきましては、性的マイノリティに関する国の動向など、引き続き、注視してまいりたいと考えております。

次に、パートナーシップ制度の導入につきましては、人権を尊重し、共に生きる社会を目指している本市といたしましては、性的マイノリティ当事者の生活上の障壁を取り除く取組が重要であると認識しており、引き続き、他都市における事例を調査研究するとともに、 11月末に、人権施策推進協議会がとりまとめた「中間まとめ」の内容等も踏まえながら、取組を進めてまいりたいと考えております。

次に、アウティング対策につきましては、企業向け研修である「LGBTセミナー」の場などを通じて、アウティングが重大な人権侵害であることの理解促進を図ってまいりたいと考えております。

質問 先行してパートナーシップ制度を実施している自治体と協議を

同性パートナーシップ制度を施行している福岡市と熊本市は、協定を結んで「パートナー制度を利用している方が、転居の際に継続使用の申請をすれば、引っ越しをした後もパートナーシップの受領証が有効となる」という制度を実施しています。本人たちが希望すれば、市役所窓口でいったんパートナー証明書を返還して、また転居後に再宣誓するという負担をかけずに、資格を継続できるように配慮しています。

県内でも横浜、横須賀、小田原市、鎌倉市に加え、相模原市、逗子市、葉山町もパートナーシップ制度を導入予定です。本市も今後の制度導入に向けて検討し、先行するこれらの自治体と協議を行うべきですが伺います。

答弁 市民文化局長

パートナーシップ制度についての御質問でございますが、同制度の検討に当たりましては、他都市における事例を調査研究してまいりたいと考えております。

質問 映画上映会と「情報共有ルーム」、参加しやすく改善を

この2年間「ピープルデザインシネマ」として、SOGIにかかわる映画上映会と、当事者・家族・支援者による「情報共有ルーム」を開催してこられましたが、今年はどのように開催するのか、伺います。

また、この「情報共有ルーム」には、もっとも性自認や性的指向にかかわる情報と交流の場を切実に求めている高校生なども含む未成年者などの来場も想定されます。昨年は映画上映会の終了時間が20時で、その後に情報共有ルームを開催していましたが、これらの方々が参加しやすいように情報共有ルームの開催時間を大きく前倒しすべきですが、伺います。

10代20代の若い世代のSOGI当事者にとって、同じ悩みを持つ先輩や仲間と力付けしあえる関係を作っていくためにも情報共有ルームなどを毎月定例などで開催すること、映画上映会で「知り合いとは出会いたくない」という思いにこたえ、映画上映会などを市内複数カ所で開催することを求めてきましたが、その後の検討状況を伺います。

答弁 市民文化局長

ピープルデザインシネマについての御質問でございますが、はじめに、今年度につきましては、令和2年1月下旬に、これまでの「性的マイノリティに関する映画上映」や、「トークショー」に加え、新たに「絵本の朗読」を実施し、その後、当事者・家族・支援者による「情報共有ルーム」を、未成年者がより参加しやすい時間帯に開催する予定でございます。

次に、より効果的な開催のあり方につきましては、関係団体等からの御意見も参考にしながら、引き続き、検討してまいりたいと考えております。

意見・要望

早くパートナーシップ制度に踏み出すこと、またその中で他の自治体とも相互協定を結ぶことを要望します。アウティング対策についてもパワハラ指針の素案で示されているのですから着実な実行をお願いします。また情報共有ルームについては未成年の参加しやすい時間に対応するとのことでした。また今後、映画上映会を北部・中部でも開催すること、当事者同士が集まり力付けしあえる交流会を毎月レベルで開催することを引き続き要望いたします。

片柳すすむ

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