片柳すすむ

かたやなぎ 進
日本共産党前川崎市議会議員
市議会傍聴レポート(議会活動報告)

人権条例にかかわり共産党が「参考人招致」を求めた理由

2019年11月22日

川崎市議会に「川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例(案)」が提案されています。これまでは「素案」として大枠の中身やチャート図などしか示されていませんでしたが、11月15日にようやく議員に条文の形式のものが示されました(市民向けに公開されるのは25日の予定だとのことです)。
この案が正式に議会で審議されるのは12月4、5日の各党の代表質問と、12月6日の文教委員会ということになり(その日で議案に対する賛否の態度を表明する)、12月12日の本会議で採決することなります。
つまり条文が示されてから3週間と少しで問題点を検討して態度を決めなければならないということです。
日本共産党市議団は11月14日の文教委員会で、全国初のケースとなるこの人権条例案について「憲法などの観点で専門家の意見を聞いて丁寧な検討をするために『参考人招致』を行うべき」と求めました。
その場では、各会派が持ち帰って検討することになりました。

各会派の検討結果

昨日(21日)の文教委員会で各会派が持ち帰って検討した結果が発言されました(以下はメモと記憶にもとづくものです)。
自民党は、「パブリックコメントで多数の意見が寄せられており、さらに意見を聞く機会をつくらなくてもよい」と、招致に反対。
みらいは、自民党と同様の意見に加え、「昨年、片柳委員が文教委員会委員長のときには参考人招致など提案しなかったのに、なぜいま提案するのか。12月6日の委員会での採決という限られた日程に影響するおそれがある」と、招致に反対。
チーム無所属は、「多角的に意見を聞くのはよいことだ」との主旨で賛成。
公明党は、自民党と同様の意見をのべ「専門家の意見も多数パブコメに寄せられている」として反対しました。
■最後に提案者である共産党の意見を求められたので提案時の理由に加え、みらいからの意見に答える形で、
①「素案」までの段階では大枠とチャート図しか示されず、実際の条文が提出されたのは先週であったこと
②専門家を招いての議会での検討をする方法には他に「公聴会」「聴聞会」などの方式もあるが、これらの方法では時間がかかるため12月6日の委員会採決に差し障る可能性があった。そのため予定された議会日程の中で実行できる「参考人招致」を共産党として提案したこと

の二点を述べました。

結果として、全会一致が慣例とのことだったので参考人招致は行われないこととなりました(当然採決を行ったとしても賛成多数にはならなかったですが)。
ここでは述べませんでしたが、パブコメ段階で寄せられた意見はあくまで「素案」に対するもので、パブコメを経た修正に対応したものではありません。
修正され提案された条文についても、注視すべき点があります(別の機会に述べたいと思います)ので、参考人招致はされなくともしっかり検討していきたいと思います。
ひとまず、参考人招致の件についてでした。

*条例案については25日以降にこのページに情報が掲載されることと思います
http://www.city.kawasaki.jp/shisei/category/40-7-23-0-0-0-0-0-0-0.html

片柳すすむ

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