片柳すすむ

かたやなぎ 進
日本共産党川崎市議会議員
議会活動報告

SOGI(LGBT)当事者のみなさんが、出会い・交流でき・力付けしあえるコミュニティスペースを―決算審査特別委員会

2019年9月20日

9月20日の決算審査特別委員会・文教分科会で、SOGI(LGBT)をテーマにした質問を行いました。(これは事前のメモに基づくもので正式な議事録ではありません

質問① これまで開催した映画上映会・情報共有ルームの開催状況は?

 3款1項4目 人権男女共同参画費のうちLGBT・SOGIとかかわる事業について伺います。私たちは代表質問などでも、市長が支援宣言をあげることや、パートナーシップ制度の創設、当事者の皆さんのためのコミュニティスペースをつくることなどSOGIの人権を守る施策を進めるよう、この間継続的に求めてきました。

そうした中で本市は、2017年度から「ピープルデザインシネマ」として映画上映会を開き、当事者と支援者の交流の場と位置付けた「情報共有ルーム」を、2年続けて行っています。まず、2017年度、18年度に行った、映画上映会とその後の情報共有ルームのそれぞれの参加者数と決算額について伺います。

答弁① 人権男女共同参画室 担当課長

「ピープルデザインシネマ」についての御質問でございますが、はじめに、平成30年1月に開催いたしました「ピープルデザインシネマ2018」の「映画上映会」の参加者数は180人、「情報共有ルーム」の参加者数は30人、その決算額は65万6千円となっております。

次に、平成31年1月に開催いたしました「ピープルデザインシネマ2019」の「映画上映会」の参加者数は190人、「情報共有ルーム」の参加者数は25人、その決算額は72万1千円となっております。

質問② 「チネチッタで年一回」だけでなく、川崎北部地域でも開催を

 上映会には昨年180人、今年190人の参加、情報共有ルームには昨年30人、今年25人の参加とのことでした。

 市は、この当事者と支援者による情報共有ルームは、映画上映会とセットにして開催することが望ましいとして、この2年間、年に1回チネチッタで開催してきました。これを継続すること自体も重要なことですが、当事者の方からは「近くだと知り合いに会うと困るから市外から来た」との声もありました。これまでも、チネチッタのある南部に加えて、北部地域でも映画上映会と情報共有ルームを開催することで、より当事者も参加しやすい環境になると提起してきましたが、検討状況を伺います。

答弁② 人権男女共同参画室 担当課長

「映画上映会」及び「情報共有ルーム」の開催についての御質問でございますが、平成29年度から開催しております、これらの取組につきましては、年に一度、確実に実施することにより、参加者の信頼感を高めていくことが、大変重要なことと認識しているところでございますが、より効果的な開催のあり方につきましては、関係団体等からの御意見も参考にしながら、引き続き、検討してまいりたいと考えております。

質問③ 性・アイデンティティで悩む若者に、市は「仲間と出会い、交流・力づけできる場」の設置を

 引き続き検討するとのことですが、年に一度の開催で本当に十分なのか、次に伺います。

 この間共産党市議団として、SOGIの当事者グループとの懇談を行いました。「たとえばゲイの高校生が同じ性的指向の友達、似た悩みを持つ友達をつくりたくても実現しにくい。『ゲイ 高校生』などのキーワードでインターネット検索をしても、表示されるのは『出会い系サイト』や『マッチングサイト』ばかりで、しかもこうしたサイトでは性的な出会いを求める上の年代の人と出会うことが多く、結果としてトラブルに巻き込まれることもあるし、『同じ立場の悩みを話せる友達がほしい』という思いがなかなかかなわない。そうした中で、行政が主導で行う安心できる交流の場の意味は大きい」との期待の声が寄せられました。

市が「情報共有ルーム」の開催に踏み出したことは大きな意義があると感じますが、年に一度の開催では、こうした高校生など若者の願いにこたえることができるか疑問です。性というアイデンティティにかかわる悩みを持つ仲間や、悩みに直面しつつ乗り越える努力をしてきた先輩たちと出会える場、当事者のみなさんが励ましあって成長しあう場が必要だし、市はそういう場を公的に支援し作ることが求められているのではないでしょうか。

そのためには年に一度の「情報共有」にとどまらず、当事者同士が出会い、交流でき、力づけしあうことを目的とするような場にしていくべきです。これまでも、横浜市が毎月、当事者の「コミュニティスペース」を開催していることなどを紹介して、SOGI当事者を中心とした「コミュニティスペース」を設置するよう求めてきましたが、検討状況を伺います。

答弁③ 人権男女共同参画室 担当課長

SOGI当事者を中心とした「コミュニティスペース」の設置についての御質問でございますが、本市におきましては、「映画上映会」と合わせて実施することで、参加者が来訪しやすいものとなりますことから、平成29年度から、 2年連続で、当事者、家族、支援者による「情報共有ルーム」を設置し、取組を進めているところでございます。

今後も、そのような視点を踏まえ、年に一度、確実に実施することにより、参加者の信頼感を高めていくことが、大変重要なことと認識しているところでございますが、より効果的な開催のあり方につきましては、関係団体等からの御意見も参考にしながら、引き続き、検討してまいりたいと考えております。

意見・要望 「仲間に出会い居場所ができれば孤立感は解消できる」専門家の意見踏まえ、踏み出して

 引き続き検討するとの答弁でしたが、性的指向・性自認のことについて悩む若者にとって、1年間と言うのはあまりにも長い期間です。できる限り早い検討をお願いします。

ゲイ・バイセクシャルの男性を対象にした厚労省の研究事業でも、66%が自殺を考えたことがあり、14%は実際に自殺未遂の経験がある。異性愛者の男性と比べて自殺を図るリスクが約5.9倍との結果でした。

 この分野の第一人者の針間かつき医師は、その理由として、思春期に日に日に体が変化していくことで強まる「違和感」、家族に自分のセクシュアリティを明かすことができず、居場所がない「孤立感」、学校などでの「いじめ」、また『恋愛』についても「レズビアンやゲイなら、相手も同性愛でなければ恋が実らないつらさがあり、トランスジェンダーは、そもそも恋愛が実りにくく『あなたはしょせん本物の女性・男性ではない』と言われ、さらに『結婚できず、子どももできない』などの、本人がどうすることもできない現実を突きつけられることがある」と述べています。

また『生きている実感の欠落』が自殺の原因になります。「ゲイで本当は男性アイドルが好きなのに、女性アイドルが好きなふりをしてしまうなど、本来の自分で生きようとすれば差別されたりいじめられたりするし、偽りの自分を生きようとすれば生きている実感がわかない。そうなると将来を絶望することになる」と述べています。

ではどうすればいいか「仲間に出会うことで、少なくともそこに居場所ができ、孤立感は解消できる」と針間氏は述べています。

性というアイデンティティの根幹に悩む若者が、友人や先輩と出会い「自分はおかしいわけではない」と力をつけて生きる意欲やその道を見つけられる場所をつくることに、ぜひ踏み出してほしいということを要望します。

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