片柳すすむ

かたやなぎ 進
日本共産党川崎市議会議員
議会活動報告

『迷惑要件』の再検討を―「ヘイトスピーチにかかわる公の施設利用ガイドライン」について一般質問

2018年6月22日

きょう、一般質問でした。テーマは、①八丁畷駅西口改札にJR券売機の設置を、②藤崎保育園入口交差点など安全対策を、③ヘイトスピーチとガイドラインについて、④高校内居場所カフェについて、⑤性自認と性的指向にかかわる施策について、の5つでした。今日はヘイトスピーチとガイドラインについてご報告します。

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質問①・「不当な差別的言動のおそれ」(=言動要件)に該当しないと判断したのはなぜか

ヘイトスピーチに関わるガイドラインについて伺います。6月3日にヘイトスピーチを繰り返す団体の講演会が予定されていた件ですが、市は「ガイドライン」の判断要件の一つ目の言動要件である「不当な差別的言動の行われるおそれが客観的な事実に照らして具体的に認められる場合」に、今回のケースは該当しないと判断したということです。なぜ言動要件に該当しないと判断したのか、伺います。

答弁①

ガイドラインに係る言動要件についての御質問でございますが、6月3日に予定されておりました、講演会に係る教育文化会館の利用申請につきましては、使用許可に係る事務委任を受けた所管組織が、ガイドラインに則り、利用申請書等の記載内容、主催者のウェブページの閲覧、関係者からの聞き取り内容等から、「不当な差別的言動の行われるおそれが、客観的な事実に照らして、具体的に認められる場合」の言動要件に該当しないと判断したところでございます。

質問②・「迷惑要件」にも該当しないと判断したのはなぜか。該当するのはどんなケースか

 今回、市は教育文化会館の安全利用の観点から、市民による会館の利用を制限する対応を行いました。また会館を予約した一般の方に対し、「ヘイトスピーチを考える会」の予約が入っていること、前回利用した12月には騒然とした状況となったことなどを連絡するという対応も行いました。それは「ヘイトスピーチを考える会」の講演会が行われることによって、一般の利用者の安全な利用に影響があると考えたからではないでしょうか。
こうしたことは「ガイドライン」が判断要件の二つ目の迷惑要件としている「その者等に施設を利用させると他の利用者に著しく迷惑を及ぼす危険のあることが客観的な事実に照らして明白な場合」に該当することにならないのでしょうか。迷惑要件にも該当しないと判断したのはなぜか、伺います。また「迷惑要件に該当する」と判断できるのはどのようなケースなのか、伺います。

答弁②

 ガイドラインに係る迷惑要件についての御質問でございますが、迷惑要件につきましては、ガイドライン上、所管組織が、「その者等に施設を利用させると、他の利用者に著しく迷惑を及ぼす危険のあることが、客観的な事実に照らして明白な場合」に該当するとしており、その判断に当たっては、その利用によって、他の利用者の生命、身体、自由、名誉若しくは財産が侵害され、公共の安全が損なわれる危険があり、これを回避する必要性が優越する場合に限られなければならないとしております。また、その危険性の程度としては、単に危険な事態を生じる蓋然性があるというだけでは足りず、明らかな差し迫った危険の発生が具体的に予見されることが必要であるとされていることから、今般の事案は、迷惑要件に該当しないと判断したところでございます。
平穏な集会を拒否できる場合につきましては、警察の警備等によっても、なお混乱を防止することができないなど、特別な事情がある場合に限られるとしております。

意見・これではほぼ全ての場合に適用は不可能。今後あり方の検討を

 言動要件については、利用申請書、ウェブページなどから「該当しない」と判断したとのことです。
ガイドラインでは仮に言動要件に該当したとしても、迷惑要件にも該当しなければ、第三者機関への意見聴取を行うことができず、当然「不許可」という判断にも到ることはない、という制度設計になっています。迷惑要件が適用される場合については「警察の警備等によっても、なお混乱を防止することができないなど、特別な事情がある場合に限られる」との答弁でした。「警察の警備等によっても混乱が防止できない」ということであれば、当日の状況を見てみなければわからないということにもなりますし、事実上ほとんどすべての場合に適用することは不可能となってしまいます。

市長は、当日の講演会場での発言内容について「不当な差別的言動に当たる可能性がある」「今後施設を貸し出すかどうかの判断材料にする」と定例会見で述べられていますが、仮に差別的言動だと判断したとしても迷惑要件のハードルにひっかかる、ということになってしまいます。

私たちは、ヘイトスピーチ解消法で定義されている「言動要件」に当てはまるのであれば、法律違反として対応するのは当然のことで、さらに「迷惑要件」を設定する必要はない、と主張してきました。6月3日の件に関して、ガイドラインの運用について検証していく、ということですが、今後、ガイドラインの迷惑要件のあり方についても検討していくことを要望いたします。

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