片柳すすむ

かたやなぎ 進
日本共産党川崎市議会議員
議会活動報告

【一般質問】いわゆるLGBTを市の施策・各種計画に位置づけるべき、と質問しました

2017年12月21日

12月18日、市議会一般質問で「性自認・性的指向にかかわる施策について」をテーマに取り上げました。
他にも八丁畷駅前道路の整備について」「市営バスの利便性向上について」「ハ丁畷駅前の道路整備について」について質問しました。

今回は「性自認・性的指向にかかわる施策について」を報告します。

質問① 自殺リスクの高い方々の中に、性的マイノリティを位置づけよ

 次に、性自認と性的指向にかかわる施策に関連して、まず健康福祉局長に伺います。

 性自認とは、体の性とは別に自分で自分の性別をどう思うか、ということ。性的指向のシコウとは「指が向かう」と書きますが、自分が好きになる相手の性別を示す概念です。LGBT=レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダーという言葉だけでは表すことのできない、性の多様なあり方を示す言葉として、「性自認と性的指向」は、SOGI・ソジとも言われて使われています。

厚生労働省の研究事業として行われた2005年の日高庸(やす)晴(はる)教授の調査によると、ゲイ・バイセクシャルなどの男性は、異性愛の男性に比べ、約6倍の自殺リスクとなっています。

今年7月25日に閣議決定された「自殺総合対策大綱」では、社会における自殺リスクが高い分野として、多重債務を抱えている方、失業者、高齢者を介護されている方、ひきこもりの方、児童虐待や性暴力の被害者、生活困窮者、ひとり親家庭、妊産婦などに加え、性的マイノリティの方々をあげ、「取組みを推進する」と述べています。

先日発表された『2016年度版・川崎市自殺対策の推進に関する報告書』は、この大綱を踏まえ「更なる対策を推進」する、としています。しかし現在の本市の自殺対策総合推進計画には、先に述べた自殺リスクの高い分野の中で、性的マイノリティだけが唯一位置づけられていません。第二次計画に、自殺リスクの高い分野として性的マイノリティを明確に位置づけるべきです。伺います。

その上で、政府の大綱が「推進する」としている、人権侵害への対応、教職員の理解促進と学校における適切な教育相談の実施、電話相談の設置をはじめ面接相談などの寄り添い支援、性的指向や性自認への不理解を背景としたパワーハラスメントやセクシャルハラスメントでの対応などの取組を、本市も強化・推進するべきです。伺います。

答弁① 健康福祉局長

自殺対策における性的マイノリティの位置づけについての御質問でございますが、本市におきましては、現在策定を進めております、「第2次川崎市自殺対策総合推進計画」におきまして、性的マイノリティを含めて、「多様性を尊重し、共に支え合える組織づくり、地域づくり」を主要な課題のーつとして位置付けており、社会の中に個々人の居場所がある感覚を持てる環境づくりを進めることで、誰もが自殺に追い込まれない社会づくりを目指すこととしております。

また、課題の解決に向けて、職域、学校、地域等の様々な場面において、普及啓発や相談窓口の周知など、幅広い領域での取組を関係部局と連携、協働してすすめ、総合的な自殺対策を、一層推進してまいりたいと存じます。

質問② 「男女平等推進行動計画」「教育プラン実施計画」などの各計画にも位置づけを

「多様性を尊重する」という課題の中に、他の課題とともに含めているという答弁でした。しかし他の「多重債務の方」「失業者」「介護している方」「児童虐待や性暴力の被害者」等々は明記しているのに対し、性的マイノリティについては明確に位置づけていない、ということを問題にしているのです。計画に明確に位置づけて、具体的に施策を進めていくことが必要だと考えます。

そこで次に、市民文化局長に伺います。

パラムーブメント推進ビジョンでは、多様性・ダイバーシティをうたっています。総合計画第2期実施計画素案でも、「性的マイノリティへの誤解と偏見がある」「環境の整備が必要だ」と述べられており、個別政策にも「性的マイノリティをはじめとする多様な市民の権利を尊重する取組みを進める必要がある」とされています。

しかし、各分野の具体的な施策・事業では、取組みを強化する項目は見受けられません。自殺対策だけでなく、この間の「第4期男女平等推進行動計画(案)」や、「かわさき教育プラン第2期実施計画素案」にも性的マイノリティの位置づけはごくごく部分的であるか、全く記述がないという状況でした。

性自認・性的指向にかかわる関連施策は他分野に渡ります。当事者である市民への対応としては、①行政窓口での対応、②市営住宅・市立病院での同性パートナーの扱い、③当事者のコミュニティスペースの設置などが求められます。市職員のなかの当事者への対応としては、①ハラスメント対応、②更衣室やトイレの配慮、③出張時などへの配慮などが求められます。

教育現場では、①差別やいじめへの対応、②相談体制の充実、③人権教育、④多様なロールモデルを前提とした進路指導、⑤健康診断や宿泊時の配慮、⑥標準服や体操着・水着の配慮、⑦性別記載欄の見直しや通称名の使用などの対応が求められます。また、これら全体を推進するために全職員・全教員規模での研修が不可欠です。共産党市議団としてもこれらの具体化を求めてきました。

庁内連絡調整組織である「性的マイノリティ専門部会」も活用して、今後関連する行政計画などに性的マイノリティ支援施策を明確に位置づけるべきと考えます。そのうえで、これらの課題を具体的に解決する取組みをすすめるべきです。市民文化局長に伺います。

答弁② 市民文化局長

性的マイノリティ支援についての御質問でございますが、本市では、「人権教育及び人権啓発の推進に関する法律」に基づく法定計画として、「川崎市人権施策推進基本計画」を策定しており、平成27年3月の同計画の改訂において、分野別施策のーつに、「性的マイノリティの人々の人権」を位置付けたところでございます。この計画は、各部局間との連携調整を図りながら、人権施策を総合的に推進するもので、性的マイノリティ支援施策に関しましても、この計画に基づき着実に推進しているところでございます。

なお、多様な性のあり方を前提とした市民対応につきましても、重要なことと考えており、庁内会議や職員研修等において、職員への意識普及や注意喚起を行っているところでございます。

質問③ LGBT当事者による「情報共有ルーム」の継続的な開催を

 続いて市民文化局長にうかがいます。1月19日、川崎市とNPO法人が「ピープルデザインシネマ2018」を共催することが発表されました。トークショーと映画の上映、さらに本市初の試みとして当事者や家族・支援者の方を中心に悩み事の共有などを行う「情報共有ルーム」を行うとのことです。重要な取組みの一歩です。今後この「情報共有ルーム」をどのように発展させようと考えているのか、伺います。

 各地で性自認・性的指向にかかわり、定例的に当事者が交流する場をつくる取組みが広がっています。大阪市淀川区は毎月1・2回、渋谷区は毎月1回、横浜市は戸塚とあざみ野の南北2カ所でそれぞれ毎月1回「交流スペース」を開催しており、本市に在住する当事者の方も参加することがあると伺っています。

 参加された方からは、「参加するのに勇気が必要だったが、行政が主催して公的な会場で行われるので、参加するハードルが下がった」などの声が寄せられているとのことで、行政が主催することに大きな意味があることが示されています。今回の「情報共有ルーム」の取組みを第一歩として、参加者などの意見も聞きながら、毎月1回程度で継続的に当事者の交流できる場や居場所をつくるべきです。伺います。

答弁③ 市民文化局長

コミュニティスペースについての御質問でございますが、来年1月19日に開催を予定しております「ピープルデザインシネマ2018」での「情報共有ルーム」設置に関しましては、準備段階から関係する団体などの御意見を伺いながら、丁寧に検討を進めてまいりました。

性的マイノリティの方々は、それぞれの当事者・家族によって、悩みや共有したい事項などは様々であると理解しておりますので、このイベントでの実施状況などを踏まえ、引き続き検討してまいりたいと考えております。

意見要望 人生通じて「生きづらさ」がつきまとうLGBT、支援施策を行政に太く位置づけよ

 各種の調査で、いわゆるLGBTの方は5%から8%程度の割合でいるとされています。1学級に2~3人。川崎150万市民のうち、8万人から10万人程度となります。それだけの方がいるのに、身のまわりにいると感じられないのは、LGBT当事者であるということを表に出せないからです。

 学齢期にはいじめやからかいの対象となり、将来の職業や生き方のロールモデルとなる先輩の姿が見えないこと。青年期には就職困難や職場や住宅入居などでの差別があること。高齢期以降も同性パートナーは病院でも家族として扱われず、法的保障がないことなど、人生全般にわたり生きづらさがつきまといます。

 宮城県は、男女共同参画計画に、新たに性的マイノリティを明記し、職場・地域・教育などにわたる施策を位置づけました。8万から10万人という市民が人生通じて生きづらさを強く感じているという問題ですから、本市も掛け声だけでなく、行政が太く位置づけて、具体的な施策を進めることを要望します。「多様性」「ダイバーシティ」を掲げる市のメッセージとして、「LGBT支援宣言」をあげることを検討することも要望します。

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宮城県は「男女共同参画計画」に新たに「性的マイノリティ」を記載。リーフレットにも『ポイント』として示しました(赤く囲った部分)。

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それに伴い「LGBT相談」も新た今年7月から開始しています。

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