片柳すすむ

かたやなぎ 進
日本共産党川崎市議会議員
活動レポート

ヘイトスピーチへの実効的な対策をー文教委で「公の施設利用のガイドライン」の審議

2017年11月9日

きょうの文教委員会での「『公の施設』利用許可に関するガイドライン(案)」についての審議、なんとか終わりました。
パブリックコメントで寄せられた市民の意見は922通(意見総数2,053件)にものぼりました。傍聴にも市民の皆さんがたくさん参加されていました。

私が質問したのは大きく3つのテーマ…

(1)「迷惑要件」は不要

(2)ヘイトスピーチと関係ない一般市民の情報収集などはやめるべき

(3)第三者機関にマイノリティ当事者をいれるなど、当事者からの意見聴取の仕組みを
でした。

(途中読むのが面倒な人は一番下を先に読んでください。今回のまとめが書いてあります。)


以下にメモに基づくレポートをしますが、例により現時点での記憶とメモによるものですしメモが追い付いていないので飛び飛びのレポートです。不正確なこともありうるものとしてご覧ください。正式には議事録の公表をお待ちください。
用語など細かいことも多いので、わかりにくいですがご容赦ください。
パブコメの結果と、ガイドラインの資料はこちらのページにもう掲載されていますのでご参照ください。
↓↓
http://www.city.kawasaki.jp/templates/pubcom/250/0000088441.html


(1)「迷惑要件」は不要

▽質問①

4ページ『(3)判断方法』の「ウ」には、「その者等に施設を利用させると他の利用者に著しく迷惑を及ぼす危険のあることが客観的な事実に照らして明白な場合」を『迷惑要件』としている。迷惑とはあいまいな表現だが、具体的にはどういうことか?

▼答弁①

続く文章にある「その利用によって、他の利用者の生命、身体、自由、名誉若しくは財産が侵害され、公共の安全が損なわれる危険があり、これを回避する必要性が優越する場合」というようなことを指している。

▽質問②-1

同じ4P(3)エには、「市民館の会議室のように閉鎖型の形態では~他の利用者の迷惑自体が想定し難い」としているが、公の施設の「利用者」だけではなく、市民が周辺施設を利用できなくなる。川崎区富士見公園でヘイト集会があった際に、私は近所の人たちに「これからヘイトデモが来ます」と知らせていた。公園利用者だけでなく近所の親子連れも「それなら公園では遊べませんね」と残念そうに帰っていった。差別を受ける当事者の方たちはなおさらそうで、集会のあとにはデモが行われるのでその公園の近くには立ち寄れない。またそもそも「富士見公園の近くには行きたくない」「川崎区には来たくない」という気持ちになる方も実際にいらっしゃる。公の施設の「他の利用者」ということにとどめずに、「市民」と変えるべきではないか。

▽質問②-2

会議室でのヘイトスピーチの場合について「他の利用者の迷惑が想定し難い」としているが、そもそもヘイトスピーチは差別的言動の拡散を目的としているので、「閉鎖型」で完結するはずがない。動画サイトや生中継などで拡散される。広く市民の人権に傷をつける行為であり、その点からも「他の利用者」ではなく「市民」とするべきではないか

▽質問②-3

昨年5月31日の市長名での「公園内行為許可申請の不許可処分に関するコメント」はどういう観点で出されたのか?→「市民の安全と尊厳を守るという観点から…(不許可処分という)判断に至りました」としている。この時点で「公園利用者」ではなく「市民の安全と尊厳という観点」で不許可の判断をしている。会議室でのヘイトスピーチでもネットで外に広がるし、公園でのヘイトスピーチではその外に広がることは明らかであり、「言動要件」が満たされていれば、「迷惑要件」も満たされるのではないか。迷惑要件はなくすべき。

▼答弁②(1~3)

―委員の言われる「市民」の部分は、「他の利用者の生命、身体、自由、名誉若しくは財産が侵害され、公共の安全が損なわれる危険があり、これを回避する必要性が優越する場合」としているが、その公共の安全という中で読み込んでいるところだ。

―迷惑要件は必要と考える(写真参照)

20171109173344-0001

▽質問③

他の委員の質問にもあったが、「迷惑要件」は40年前の泉佐野事件の判例をもとにしているとのことだが、今後は迷惑要件じたいをなくすべきものと考えるが、どうか。

▼答弁③

他の最高裁判例が出れば、当然かわりうるものと考える。

(2)ヘイトスピーチと関係ない一般市民の情報収集などはやめるべき

▽質問①

(画像参照)フローチャートについて「利用申請書等の記載から」の前に、『「不当な差別的言動の行われる可能性が、客観的な事実に照らして具体的に認められる場合(言動要件)」に該当するおそれがあるか』という項目があるのはおかしいのではないか。申請書以外にこの時点で何を基準に判断するのか?

20171109185836-0001

▼答弁①

実際の手続きの流れとは異なるがわかりやすく示した。申請書と前後して「言動要件」に該当するおそれをを判断するということ。

▽質問②

その次の「利用申請書等の記載から」「(差別的言動のおそれが)明白な場合」について、わざわざ「差別目的」と書くはずもなく、そういう事例はほぼ想定できないと思うがどうか。

▼答弁②

これまでに本市にそうした事例はない。

▽質問③

それならばその次にある〈判断要素〉〈確認手段〉にある「情報発信・ウェブサイト・チラシ・聞き取り」などをほとんどすべての利用希望団体や市民にも行うことになってしまうのではないか。市の実務にも手がとられるし、なにより市民の不要な情報を収集すべきではないのではないか。ヘイトスピーチを行うわけではない一般の市民をこの流れの中から早く外すことが必要ではないか。

▼答弁③

「差別的言動のおそれのないもの」は早々にパスするようにしていく。ウェブサイトやチラシなどについては元々公表されている誰でも閲覧できるものを参照する。思想調査のようなことはしない。

(3)第三者機関にマイノリティ当事者をいれるなど、当事者からの意見聴取の仕組みを

▽質問①

「第三者機関」とは、(1)差別的言動を疑われる当事者、(2)事前規制をする行政に対する「第三者」ということだと考えるので、差別を受ける当事者であるマイノリティ(人種差別にかかわるマイノリティに限らず)がこの機関に入ったからといって「公正性」を疑う必要はない。

そもそも第三者機関とは市民の人権に対する被害を防ぐためのものなのだから、マイノリティ当事者を機関に入れるべきではないか。

▼答弁①

第三者機関の委員は、中立性、公正性を重視し、学識経験者とすることにしているが、結果として外国人などの当事者が入ることはありうると考える。

▽質問②

第三者機関そのものとは別に、差別を受けた当事者から意見聴取などを行うべきと考えるがどうか。

▼答弁②

ガイドライン自体は利用許可に関するものだが、必要なら当事者に意見を聞くことも想定している。


私の質問については以上です。

①迷惑要件を将来的になくすことはありうる

②思想調査のようなことはしない

③差別を受ける当事者からの意見聴取は想定している

ということが、私の質問への答弁で明らかになったのは良かったです!

石田和子議員や他の委員も重要な質疑をされていますが、それは議事録などをご参照ください。
お付き合いいただきありがとうございました。

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