片柳すすむ

かたやなぎ 進
日本共産党川崎市議会議員
議会活動報告

川崎市も「返済不要」の奨学金を、延滞利息は大幅引き下げを-決算審査特別委員会

2017年9月24日

大学奨学金(無利子貸与)の滞納状況は?

13款1項6目学事費のうち大学奨学金貸付事業についてうかがいます。
本市で行っている無利子貸与の奨学金は、卒業後6か月据え置きの後、10年以内に均等償還する制度となっており、災害・疾病その他の止むを得ない場合は償還を猶予する、ということになっています。現在奨学金の返還している方が何人いるのか、滞納されている方は何人いてそのうち何人の方が償還を猶予されているのか、うかがいます。

答弁

大学奨学金についての御質問でございますが、平成28年度末現在、本市の大学奨学金奨学生のうち、貸付金を償還中の者は97人、滞納者が11人、滞納者のうち、償還を猶予している者は4人となっています。

借りたときは喜んだが、返済時には「なんでこんなもの借りたんだろう」-結婚は遅れ、子どもは諦めた

11人が滞納しているとのことです。この間、雇用の流動化政策がすすめられ非正規雇用が大幅に増え、正規雇用の方の賃金も下がり続けています。学生支援機構によると、奨学金を滞納せず返還している人の中でも、「年収400万円以上」の方が2007年には半数以上いましたが、2012年には22%程度に半減しており、年収300万円未満の方は6割に上っています。こうした中でやむを得ず、奨学金の返済が滞る方が増え、社会問題となっています。
奨学金の返済のため、結婚を躊躇していた私の友人からメールをもらいましたので紹介いたします。


父が失職したため、年間約100万程度の奨学金を無利子と有利子組み合わせて、学費文4年間で400万円を借りました。生活費はバイトで捻出。卒業後は正社員として就職したが、返済額は月約4万円。給料は手取りで月17万程度。返済しながら実家から出る余裕はなかった。
学生時代からお付き合いしていた人がいて、結婚も考えていたが、話し合えば話し合うほど、「結婚は借金が無くなったらだね」と。実家も出られない状況で、子どもなどできたら大変だと。就職の8年後、親が退職金を貸してくれ、残りの約100万円を一括返済。少しずつ返す約束で結婚に至った。
正直、奨学金を借りた時は「これで大学に通える」と喜びましたが、返済期間中は「なんでこんなもの借りたんだろう」と後悔した。


というメールでした。

本市の奨学金も標準的な4年間貸与の場合でも、毎年約18万円ずつもしくは半年で約9万円ずつ返済し続けなければならず、かなりの負担となります。
学生支援機構の場合、返済が3カ月以上滞った場合には、金融業界の「ブラックリスト」に載せる、ということが問題になりました。いま述べたような経済状況をふまえて丁寧に対応すべきと思いますが、うかがいます。また、失業や生活苦などの場合についても「その他やむを得ない場合」に該当するものとして、償還を猶予するべきと思いますが、対応をうかがいます。

答弁

滞納や猶予についての御質問でございますが、滞納者への対応につきましては、文書により未納分の通知を奨学生本人及び連帯保証人に送付するほか、電話や訪問等により償還を促すなど、一人一人の状況を確認しながら丁寧に対応しております。なお、本市では、個人信用情報機関への情報提供は一切行っておりません。
償還猶予についてでございますが、川崎市大学奨学金貸付条例第11条において、「災害、疾病その他やむを得ない理由により償還が困難なとき」は相当期間奨学金の償還を猶予することができることとしておりますので、奨学生及び連帯保証人の所得状況や生活状況を書類や面談等により把握した上で、生活困窮等の実態を勘案し、やむを得ない理由により償還が困難と認められた場合は、償還猶予の決定をしております。

給付型奨学金・延滞利息の大幅引き下げなど、負担軽減策の乾等を

市のHPによると奨学金を延滞した場合の利息は10.95%となっています。奨学金返済で生活が破壊される若者の実態が社会問題となる中で、学生支援機構は延滞利息を2013年度までの10%から、2014年度以降は5%に下げています。
ただでさえ非正規で働く方が増え、正規でも低賃金となっている中、一度滞納した人にとっては、まず延滞利息と利子を払い、その後元本がようやく減るということになります。これでは困窮した人の返済の負担はさらに大きくなります。
学生・若者の深刻な生活難の実態をふまえ、延滞利息を大幅に引き下げるべきです。うかがいます。いくつかの自治体が給付型奨学金制度や、高額な大学入学金を支援する制度を創設していますが、本市でも検討すべきではないでしょうか、うかがいます。

答弁

給付型奨学金等についての御質問でございますが、給付型奨学金の創設は、財源の確保が大きな課題でございますが、国における大学奨学金事業の実施状況や、他都市の状況なども踏まえながら、支給形態や資格要件、延滞利息等の見直しについて、引き続き検討を進めてまいります。

「返済があるから結婚できない」という絶望から、希望のもてる奨学金を

先ほど紹介したように、奨学金は「これで大学にいける」という希望になる一方で、重い返済の負担は「結婚できない」「子どもまでは無理」との絶望にもなりえます。その中で自治体が給付型奨学金の拡充や、せめて延滞金のあり方を改めることに踏み出せば、大きな希望となります。ぜひ踏み出していただけるよう要望いたします。

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