片柳すすむ

かたやなぎ 進
日本共産党前川崎市議会議員
市議会傍聴レポート(議会活動報告)

高校生にも広がる「ブラックバイト」ー市も対策を

2016年10月1日

9月29日、決算審査特別委員会(文教分科会)で教育委員会に質問しました。ブラックバイトの問題をとりあげました。

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質問1 ブラックバイトの実態と、これまでの対応

11款4項高等学校費に関連して、高校生の働く権利の周知についてうかがいます。先日相談を受けた20代前半の男性は、アルバイト先のスーパーで、広告掲載時より安い時給で働かされ、仕事で怪我をしたのに正規の労災の手続きもされず、足を引きずったまま1ヶ月以上働いた、と話していました。
こうした「ブラックバイト」といわれる違法な労働実態が高校生のアルバイトの場にもあふれています。高校生自らがこうした違法状態に気付き、自ら労働組合にもつながって解決に向かって動いたりできるように、働く権利を知らせる取り組みは極めて重要です。
昨年の6月議会で、働く権利を知らせるリーフレット等の、高校での普及を求めて質問した際、教育長は「リーフレットの指導への活用や、ポスターの掲示に取り組みたい」と答弁されましたが、その後の状況について伺います。

*参考:埼玉県新座市では、日本共産党市議の質問などの後押しで、『それってブラックバイトかも』というわかりやすいポスターを作成しています*

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答弁1

高校生に対する労働基準関係法令の周知に関する御質問でございますが、
市立高校の生徒がアルバイトをする際には、雇用や労働条件についての理解を深めることは大切なことであると認識しております。
各学校におきましては、生徒の実態に応じてリーフレットやポスターの掲示、ハローワークから外部講師を招いた出前講座等を実施しているととろでございます。

質問2 「労働法教育」など厚労省の取り組みへの認識と対応

ポスター等の掲示等を進めており、事前のやり取りでは、特に定時制高校を重点に掲示をしているとのことでした。
次に、今後の取り組みについて質問いたします。厚生労働省は今年2月まで「高校生に対するアルバイトに関する意識等調査」を行いました。その結果、32.6%の高校生が「労働条件等で何らかのトラブルがあった」と回答しており、労働条件通知書等を交付されていない方が60%、労働条件の説明を口頭ですら受けていないという方は18%にのぼりました。

厚生労働省はこの調査を受け、①事業主団体への要請や、②まんがやインターネットを活用した啓発と労働法教育、③労働相談への対応、などの取り組み強化を行うこととしています。こうした厚労省の取り組みに対して、どのような認識をし、対応を考えているのでしょうか。

答弁2

厚生労働省の取組みについての御質問でございますが、
高校在学中にアルバイトをする必要がある生徒に対しましては、アルバイトにより生活や学習に支障が生じないよう啓発を行うことは大切なことと捉えております。
各学校におきましてはカリキュラムに基づき、公民科の現代社会や政治・経済での雇用や労働問題について学習する単元において労働条件や働く権利に関しての理解を深めております。
この度、厚生労働省が実施した「高校生へのアルバイトに関する意識等調査」におきましては、高校生自身が効果的と考える労働関係法規の周知方法のーつとして「高校の授業で教える」との意見もあることから、今後の厚生労働省と文部科学省の協力により開発する学習プログラムの動向を注視してまいります。

意見・要望 権利行使できず不利益を被らないよう取組を

18歳選挙権となり主権者教育の重要性が注目されていますが、アルバイトは15歳の高校1年生も行っているわけです。労働の分野では、主権者としての知識を持ち、権利を行使できなければ、直ちに不利益を被る現実があふれています。文科省と厚労省の動向待ちにせず、積極的な取り組みを要望します。

片柳すすむ

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