片柳すすむ

かたやなぎ 進
日本共産党川崎市議会議員
活動レポート

6月5日、ヘイトデモは「表現の自由の保障の範囲外」(横浜地裁川崎支部)が実践で明らかになりました

2016年6月7日

6月5日、中原平和公園でのヘイトデモを中止に追い込んだことは本当に嬉しいことでした。さて、「ヘイトスピーチ解消法」(正式には「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律」)成立前後から目まぐるしく情勢が動いています。
議会準備と重なって報告できなかったので、少しまとめてみます。

まず大きな流れです。

  • 5月24日 ヘイトスピーチ解消法が成立
  • 5月25日 日本共産党川崎市議団が「公園の使用不許可」を市長に申し入れ/同県議団も「解消法にもとづく厳正な対応」を県警に申し入れ。
  • 5月26日 「かわさき市民ネットワーク」、共産・民進・社民の国会議員(秘書)、地方議員による超党派の川崎警察署申し入れ
  • 5月30日 公園使用不許可を求める市議会要望書(60人の全市議が賛同)を川崎市議会議長が川崎市長に提出/日韓友好川崎市議会議員連盟、川崎市日韓親善協会(元参院議員(自民)が会長、田中衆院議員(自民)が同行)も同趣旨の要望を市長に。
  • 5月31日 川崎市がヘイトデモ常連団体への公園使用不許可を発表「市民の尊厳守る」と市長コメント
  • 6月1日 ヘイトデモ主催の男性が中原警察署に道路使用許可を申請
  • 6月2日 日本共産党(畑野衆院議員と国政候補、県議・市議)が、道路使用許可を認めないよう中原警察署に申し入れ/横浜地裁川崎支部がヘイトデモを繰り返す団体の主催者に対し、社会福祉法人「青丘社」の事務所から500m以内への接近禁止を命じる決定。裁判長は「人格権の侵害」「集会や表現の自由の保障の範囲外」と結論。
  • 6月3日 ヘイトスピーチ解消法施行/警察庁が同法にもとづき不当な差別的言動の解消に向けて警察活動を推進するよう求め、違法行為を認知した際には厳正に対処するよう求める通達/日本共産党(畑野衆院議員、県議団、市古市議団長)が神奈川県警・公安委員会に通達の趣旨にもとづき道路使用を許可しないよう求める申し入れ
  • 6月5日 中原平和公園(川崎市中原区)でのヘイトデモに対し、数百人の市民が抗議。警察の説得によりヘイトデモは中止に

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中原平和公園から武蔵小杉駅へのヘイトデモが予告された6月5日、「『ヘイトスピーチを許さない』川崎市民ネットワーク」は10時から公園前での抗議行動を提起。
私は川崎ヘイトデモに対する抗議・宣伝行動の経験を重ねてきたので、党川崎中部地区委員会と協力して渡辺学市議(幸区)と共に「バックアップ役」として武蔵小杉駅前で広く市民に訴える宣伝行動をしていました。
中原平和公園での抗議と監視行動には、中原区の大庭市議と市古市議団長(視察区に来るという市の担当者の激励を兼ねて)、君嶋・大山県議、畑野君枝衆院議員(現状確認と警察への激励兼ねて)という配置でした。
中原区をはじめ地域の党員・後援会員が多く参加されていました。「今までのデモにも腹が立っていたが、川崎区だったから参加しなかったけど、中原に来るなら黙っていられない!」という怒りを感じました。
駅前を通る一般の方も「仮処分でたんだよな…」「ああ、ヘイトスピーチか」などこの間の報道でよくご存知のようでした。従来よりさらに「社会の害悪だ」という認識が広がっていると感じました。
10時過ぎに小杉駅東口で、畑野君枝衆院議員、あさか由香(参院神奈川)、椎葉かずゆき(参院比例)、大山奈々子県議と「ヘイトスピーチは許されない」と訴えているときに、有田芳生参院議員(民進)が通りかかり、畑野さんが「有田さんもぜひ訴えを」と呼びとめて、飛び入り参加していただきました。過去の経過はいろいろいろいろありますが、「日本共産党」のノボリ旗のもとで有田議員とともに演説する、まさに「野党共闘」を実感してジーンときました。

その後、地元での「くらしの相談センター応援コンサート」のため川崎へ帰る電車内で、市古市議団長から「ヘイトデモは中止に」との連絡を受けました。嬉しすぎて動揺してスマホを車内で落としてしまい、他の乗客の皆さんに迷惑をかけてしまいました。

今回の市民の抗議でヘイトスピーチを中止させたこと、「民主主義ってこれだ」のまた一つの形だと思いました。
日本国憲法の「公共の福祉」を実地で学びました。ヘイトデモの「表現の自由」と差別扇動による人格権の侵害。二つの権利のぶつかりあいに、地裁川崎支部の“ヘイトデモは人格権の侵害であり「集会や表現の自由の保障の範囲外」と結論づけた桜本接近禁止の仮処分”は日本国憲法の「公共の福祉」の観点で「ヘイトデモはダメ」と判断しました。川崎市の公園使用不許可の決定も同じ精神だと思います。
自民党憲法草案は、この公共の福祉を「公の秩序」と書き換えています。これだと「道路をふさぐカウンターも秩序の破壊者」とされかねません。あらためて日本国憲法の意義とそのもとで「ヘイトスピーチ解消法」ができた意味を感じます。

法施行の効果は絶大でした。これまで「シットイン(座り込み)」でヘイトデモを阻止した市民に対し警察が「ごぼう抜き」に排除していたのが、今回はしませんでした。カウンターの抗議を黙認し、主催者に対しデモ中止を「説得」しました。川崎市の「公園使用不許可」も新法の力です。
しかし、中原区ヘイトデモ主催者は「デモができないのは言論弾圧だ」などと発言しています。横浜地裁川崎支部が「表現の自由の保障の範囲外」と結論づけたように、「差別扇動の自由」など、どこにもありません。
今後、「ヘイトスピーチ解消法」にそって条例や要綱などを改正して「不当な差別扇動行為を行うことが明らかな場合は、不許可とする」などの規定をもりこみ、公的施設の使用許可の基準を明らかにしていくことが必要です。さらに、差別扇動行為による人権侵害を許さないことと表現の自由への配慮を両立させるために、差別的な言動や表現がヘイトスピーチに当たるかどうかを判断し、公的施設使用の是非などを審査する、第三者による「審査会」を設置することなども、求められます。
法律ができ、ヘイトデモを中止に追い込んだ結果、次のステージに進みました。ますますやりがいありますね。

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